ひとの体内塩分量は、大人で体重の0.3~0.4%子どもでは約0.2%。体重60kgの成人で約200g。30kgの子どもで約60g程度になります。1リットルの血液中には約9gの塩分が含まれています。輸血する血液が不足している際には生理食塩水(リンゲル液)が代用できます!塩がからだに与える影響は①細胞を正常に保つ働きがあります。塩はからだの血液・消化液・リンパ液などの体液にイオンの状態で溶けています。細胞内外の浸透圧を調整し、バランスを一定に保っています。そのバランスが崩れると、からだに栄養が取り込まれなくなってしまいます。塩を正しく摂取しないと循環不全・血圧低下・脱水症状・ショック症状・立ちくらみ・浮腫みなどにつながり、新陳代謝も衰えてきます。②神経や筋肉の働きを調整します。脳からの命令が電気信号として神経細胞を伝わり、からだを動かしています。この電気信号を伝える働きをしているのが塩の成分!ナトリウムイオンです。塩を正しく摂取しないと!伝達が乱れ体調不良を引き起こします。塩分摂取が大きく不足した状態で、猛暑の激しい運動をして脚がつり、動けなくなる熱中症はこれで理解できると思います。③食欲や味覚の正常化をする。正しい塩分の補給は食欲を増進させます。塩味の刺激によりおいしさを感じるという正常な味覚が保たれます。『塩分はからだに悪い』という思い込みから過度の減塩食を続けますと上記の症状が引き起こされ、味覚も鈍くなり食欲も低下します。そうなると体力と気力が衰えてきて、ますます食欲が落ち、さらに悪循環となってしまいます!気をつけたいですね。